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【怖い話】恐怖のエレベーター②

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とりあえず俺がとんでもない形相をしていたようで、先輩も心配してコーヒーを淹れてくれた。
俺は出来事を全て話した。

すると先輩は苦笑いしながら『気のせいだよ。疲れてるんだなお前』いやいやいや。
疲れてたところでそんな勘違いなんかするか!

『‥‥でも。本当だって言うならお前には言っておいた方がいいな』

は?なにを?

『夜勤の奴がお前と同じ経験をしてるのが何人かいるんだけどな。まぁ俺は聞いたことしかないけど。この会社作るときにエレベーターの設置工事中に事故で死んだ奴がいるんだってよ』

初耳です。

『あのエレベーターも大分古いやつだろ?今じゃそんなことありえないんだろうけど一昔前はエレベーター設置するときに下から滑車っていうのか機械がちゃんと動いてるか確認するっていう作業があったんだってよ』

まさか‥。

『そんであのエレベーター設置のときに下から指示出してるの聞こえなくてそのまま潰しちゃったって。だから今もエレベーターの下に祠?お札だったか?があるんだって』

そんな曰く付きエレベーターよく稼働させてんな。
すると先輩がこう言った。

『よし。じゃあこれから清めに行くか!』

‥‥‥は?(゚д゚lll)

先輩、勘弁してくださいよ。

『いやお前には何かの合図を出してきたんだろ?それって放っといたほうがダメだろ。お前も今後安心して夜勤できねーべ。ほら、一緒に行ってやるから』

マジ無理。
パワハラじゃんww

半ば強引に先輩に地下に連れて行かれることになった。
またあの恐怖のエレベーターに乗って。

先輩とエレベーターに乗るがボタンは当然押されてない。
先輩が地下のボタンを押した。

恐怖が蘇る。

3階に停まったのよ。
何も押してない3階に。

何も押してない3階に停まったエレベーター。もちろんさっきと同じように鏡合わせになる。
しかし今度はさっきと違う。先輩が一緒だ。

『あれ?お前3階押した?』

押してませんよ。

『じゃあ何で停まったのよ』

知りません。そしてさっきと同じ現象です。もしかしたらタタタッって‥‥。
そう言おうとしたそのとき。

タタタッ‥‥‥。

うわ!先輩!聞こえます?ほらっ!

タタタッ‥‥。

『聞こえないわ。お前からかうのやめろ』

マジです。超真面目。

『‥‥。聞こえねー』

するとこの先輩がまたとんでもないことを言い出した。

『降りるか』

はい無理ー。俺4階で待ってるんで先輩見てきてくださいよ。

『馬鹿か。お前が聞こえてるんだからお前が行かなきゃわからんだろ。ほら』

足マジでガクブル。

3階で降りて鏡を通り過ぎ、非常灯だけのまっすぐな廊下を2人で歩く。当然先輩が前な。
タタタッは聞こえなくなってたけど恐怖は消えない。そして数十メートル歩いたところで会議室の扉の前に着く。

『この中か?だったらもう無理だな』

そう、夜間帯は防犯的な観点から宿直室以外のドアは基本鍵がかけられてるんだ。当然鍵は持ってない。

『どうだ?聞こえるか?』

聞こえません。

『ほら、空耳ってやつだろ。じゃあ地下まで行くか』

もう帰りましょう。

『何の解決もしてないぞ』

先輩になだめられ意を決してエレベーターまでの道を戻ろうとしたとき
歩いてきた数十メートルの道の突き当たりにエレベーターがあるんだが、そこが光ったり暗くなったりしてるんだ。定期的な速度で。

『なんだ?光が‥』

先輩‥‥もしかしてエレベーターが開いたり閉まったりしてるんじゃ?

ガコン‥‥‥ガコン‥‥‥。

ほら、音が‥‥!

『ほんとだ。勝手に動いてんのか?』

先輩マジでやばいですよ。

『でもエレベーター乗らねーと上も下も行けないしな。行くだけ行くぞ』

男前か。

そう言ってエレベーター前までそろりそろりと近づいていき、ついに角を曲がろうとしたときに丁度エレベーターは閉まった。
そして定期的に閉まったり開いたりを繰り返していたのにシーンと動かない。

『下、押すぞ』

ほんとにこの人は。怖くないのか?
先輩がボタンを押すと普通にドアが開いた。

そんでエレベーターに乗ったんだけど怖くて鏡見れねー。
先輩が地下のボタンを押して俺はまたエレベーター内の鏡を背中にするように真ん中らへんに乗った。

足の下に違和感が。来たときには感じなかったけどなんか床がちょっとベトベトするんだよ。
なんだ?と思って床に目をやるとはっきりはわからないんだけど靴の跡が無数にあって、何かわかんないけどベトベトしてるんだよ。そこに埃が被ってる感じ。

あれ?来たときこんなのあったか?むしろこれだけ無数にあるんなら踏まないで乗ることなんて不可能じゃ‥?
俺らが降りた後に誰かが‥‥乗った?

先輩?これ‥おかしくないですか?こんな無数の足跡、来るとき無かったのに!

『なんだこれ。気持ち悪いな。なんか具合悪くなってきた。帰って寝るか』

そうしましょう。

『でもお前明日の当直日誌になんて書けばいいんだよ。こんな経験今までないぞ』

さすがに先輩もビビってるのか表情がこわばってる。
それでもだ。乗ったときに既に先輩が地下のボタンを押してるからエレベーターは下に向かう。

チーン。

地下1階にエレベーターが着いた。そこは3階と同じように非常灯だけがある資料室が並ぶ廊下。

『来ちゃったな。ついでに行ってみるか。ここまで来たんだし』

もういいってマジで。
そう言って降りる先輩。一人でいるのも怖いから後を追う俺。

同じように廊下の突き当たりまで行って何もないのを確認するが、俺の耳はずっとエレベーターの音を追っていた。
開いたり閉まったりしている様子はない。

先輩、何もないですね。さっさと帰りましょう。

『ほんとだな。気味が悪いだけだ』

そしてエレベーター前まで歩き上ボタンを押す。普通にエレベーターに乗って4階を押した。
今度は全階ボタンは押されていない。

そしてエレベーターは3階まで上がる。
俺の心臓爆音。まさか停まらないよな?

俺の心配をよそにエレベーターは3階を通り過ぎ4階で開いた。

その後何の現象も起こらず朝を迎えた。


俺の会社は隔週で当直があり、当直後には日誌の内容と夜間帯の報告を直接社長にするっていう変わった風習がある。
朝になって先輩が社長に報告にいったところ何故か俺も呼び出された。すると社長から

『また出たか。君が怖い体験をしたのかい?』

言っていいのかわからなかった俺は先輩を見た。先輩は俺を見てうなづいた。言えってな感じに。

はい、怖かったです。

『そうか‥。ここ数年何も聞かなかったから大丈夫だと思ったんだけどな。君はエレベーターの事件のことも聞いたのか?』

はい。

『そうなんだよ。その事件が関わってるのかわからないけど君と同じような経験をした社員が今までに何人かいてね。この会社で働きたくないって辞めてったことがあった。
 けどこうも続くなら1度お祓いをしてもらった方がいい。今日はしっかり休んで、明日お寺さんにいこう』

おいおい随分と大袈裟なことになっちゃったな。

そして翌日。先輩と俺は社長に連れられて近くのお寺さんにやってきた。
そこで社長からお坊さんに事の顛末を話していた。するとお坊さんはこう言った。

『それはあなたがどうとか言うことではなく、根本を払わなければいけないね』

そう言うと社長が
『じゃあさっそく』と言って四人で会社に向かった。

すると会社にはエレベーターの管理会社?の人たちが作業服を来てエレベーターの穴を調べているところだった。
そしてエレベーターの穴の底まで連れて行かれた。
そこには卒塔婆っていうのか?位牌みたいなものと片隅に並べてお札が貼られてあった。

坊さんがお祓い道具みたいなのでなにやら唱え出した。
『ここに残る理由はない。成仏しなさい』的なことをブツブツ言ってた。

そうこう30分は立ちっぱなしでそれを見てた。お祓い終わったのか坊さんが俺たちにこう言った。

『私はこの地に長く携わってきたが、この事故‥いや事件と言った方がいい。この事件はおそらく殺人であったのではないかと思います。
 でなければこのような怨念めいたものとしてこの地に残る霊魂にはならないでしょう。
 私は霊の言葉はわからないがとても悲しさ、悔しさ、怒りなど負の感情が湧いてきました』

殺人だと?こんな会社で。
坊さん続ける。

『いつの時代も不可解な事件や殺人はあるからね。今となってはもうどうしようもないが、ただ成仏を唱えましょう』

俺ら合掌。


それからエレベーターは通常稼働して特別問題なく過ごしていたんだけど、この事故の話を知らない奴が入社してきて初めての当直。
今回は俺が先輩だ。

『資料室行ってきまーす』

と元気にエレベーターに向かったときに俺は懐かしく思い出した。
あのときはマジで怖かったなと。そして後輩が戻ってきたんだけど後輩がこう言った。

『先輩、俺が資料室行ってるとき3階に行きました?』

は?行ってないよ。
俺は少し嫌な予感がした。

『あれ?だって俺地下にいたからエレベーター勝手に動いたんですか?3階で停まってたんですよ』

青ざめる俺。

『そしてタタタッで小走りで歩く音聞こえて‥‥。今日は先輩以外に誰もいないし』

おいおい。

『あれ?でもそうだとすると‥あれ?じゃあ先輩どうやって戻ってきたんですか?エレベーターは俺が乗ってたのに‥‥』

マジか‥‥。
どうやらエレベーターの件と足音の件は別だったようだ。これ知った時マジで発狂しそうになった。

しかし原因もわからず、特別害はないとのことで知る人ぞ知る怪談話として除霊はしていない。
そして俺は今日も出勤するのだ。

おわり。


出典:http://toro.2ch.sc/occult/
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