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【怪談】化かしの地

化かしの地


先日、彼女とのドライブの帰り。ちょっとワープしようと、普段は使わないルートを選んだ。

そこは山の中の車1台分の幅しかない曲がりくねった道路なので、慎重に進んでいくと、ほどなく二又に分かれた場所に出る。

小さなプラカード型の標識に従い左折したが、相変わらず薄暗く細い道が延々と続き、そろそろ集落が現れてきてもいいよなと不審に感じていたら、いきなり行き止まりに突き当たった。

工事の通行止めではなく、先は鬱蒼とした森で、最初から道など存在していない様相なのだ。

ここはつい1ヶ月前にも通っていて、途中の景色にも見覚えがあったから間違えていないはずだけど、それよりもこんな狭い場所でどうやってUターンしようか。

幸いすぐ後方に小さな退避所があり、そこで切り返そうと彼女に外での誘導を頼むと、バスガイドよろしくオーライを連呼し、俺は車をバックさせる。

わずかなスペースのギリギリまで車を寄せたつもりでもまだ掛け声を続けていたので、もうちょい行けるのかと、更に下がろうとしたら、ダメーッ!!と悲鳴が轟く。

びっくりして降りてみたら、後輪が低い縁石に乗り上げんばかりに接触していて、その下は十数メートルの断崖だ。

「何やってんのよ、ストップストップって言ったじゃない!!」
「おまえがずうっとオーライしてたんだろうが!!」

怒鳴り合う仕儀になってしまったが、思い返してみても断じて彼女は止まれの指示は出してなかったし、ブレーキを踏んだ瞬間に誰も乗っていない後席から舌打ちが聞こえたような気がした。


そして後日、現地を再訪してみると、ちゃんと道路が伸びており、峠の向こうの集落に繋がっている。

ただ、例の退避所には枯れた花束や線香が置かれていたし、あんな体験は俺だけじゃないのかも。

事実、転落事故による死者もでているとのことなので、今後は二度と近づかないようにしている。
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話で、「声は同じだけど違ったモノ」ですね。亡霊より、彼女の愛が強かった。

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