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【怖い話】兄の友人の初体験は救急車/HN:兄の弟

兄の友人の初体験は救急車/HN:兄の弟


これは今年の事です……

私は当時、機動警備の仕事をしており、仕事が終わるのは朝の9時でした。

前の日の夕方6時に上番して、朝9時に下番する、実働時間は15時間と長いのですが…結構暇な時間もあり、暇な時は仮眠等をとれたので楽な時は楽な仕事でした。

その日も通常通り、朝9時に下番して、職場の更衣室で着替えてました… すると突然電話がかかってきました。見ると兄でした…

電話に出てみると、兄の友人の車のヘッドライトを、純正からHIDに替えてほしいと言う話で…HIDも友人の手元にあるって事でした…

ちょうどその日はそれからは非番で、兄と兄の友人も仕事が休みでした…タイミング的には丁度良いと言えば丁度良かったのです。

とりあえず私は家に1度帰りシャワーを浴びて、兄の家に向かいました。

兄の友人の家は結構田舎の方で…兄の話だとその友人は家を建てたばかりで、最近引っ越したばかりだと言っていました。何故そんな田舎に家を建てたかというと、土地が安いからだそうです。

とりあえず私の車を兄の家に置き、兄の車で兄の友人の家に向かいました。

友人の家までは車で30分位の山の中の小さな住宅街にあり。多分知り合いでもいない限り、来る事は無いような場所で…本当に何も無い村って感じでした…

私「こんな所に人が住んでるんだね」

兄「市街からちょっと離れたら、こうゆう所はいっぱいあるよ」

友人の家に着いたら、丁度友人が、車庫から車を出してくる所でした。


初めて会う人だったので、ちょっと緊張したのですが…凄い人当たりの良い人で、直ぐに緊張もなくなり、簡単に挨拶すると、直ぐに作業に取り掛かりました。

見たらインターネットか何かで購入したであろう、安物のHIDで、取り付けも簡単なやつでした。ちょっとバラスト(分からない人はスイマセン)を取り付ける金具が付いてなかったので、兄の車の作業箱から、使えそうな金具が入ってたので、無理矢理代用しました(笑)

作業自体は30分位で終わりました。それから友人の家で、取り替えてもらったお礼という事で、近くの蕎麦屋から出前をとってもらい。

私は遠慮してかしわ蕎麦にしたのですが…何故か何もしてない兄が遠慮せずに天丼大盛りを頼んでいました…この辺も流石我が兄って感じでした…

そして、折角ライトを取り替えたのだから、暗くなってからちょっとドライブに行きたいと友人が言いだし…私達も付き合う事になりました。

そして3時位まで友人の家で色々話をしてたのですが…兄がいきなり友人の家の周りをちょっと探索したいと言いだしたのです…

兄の友人も引っ越したばかりでまだ、周りに何があるのかよく把握してない状態でした…

兄「じゃあ丁度良いぢゃん、ちょっと周りに何があるか調べてみよ」

友人「いいけど、山しかないぞ」

兄「ヤマーだな」

友人「??」

私「あの…ほっといていいです…」

兄が山の事をヤマーって言うのは理解不能でしたが…とりあえず3人で友人の車に乗り、辺りを探索する事になったのです…

友人の車はSUVで、少々の悪路でも普通に走れました。友人が運転席に座り、兄が助手席、私が後部座席に座りました。

普段人の車に乗るって余りないので、ちょっと変な感じで…しかも自分の車は車高が低く、ちょっとした砂利道にも入って行くのが大変な車に乗っていたので…悪路を普通に走る車にちょっと変な感じがしました…でもちょっとSUVも良いかなって思いましたね(笑)

とりあえず適当にドライブをしてました。別に変哲もない山道ばかりで、ちょっと細い道に入れば、突き当たりに農家があって行き止まりみたいな道ばかりでした…

そうこうしてるうちに日が傾いてきて、辺りは暗くなってきました… 時計を見ると6時半頃...気が付けば3時間位走り続けていました…

何もないし、そろそろ家に戻ろうかと話合い。多分友人宅があるであろう方向(友人の車はカーナビが付いていません)に走り始めました。

山道はほとんど見た目は変わらなく、しかも結構適当に走って来たので、ちょっと迷子になっていました…

すると友人は… 山を下りると国道が一本はしってるので、1度国道に出た方が早いかもしれない、国道に出た方が分かり易いから1度国道に出よう… そう言ってなるべく太い道を選びながら国道目指して車を走らせました…

携帯のナビを使おうと思ったのですが…携帯も圏外で…随分田舎に来ちゃったなって思いました。

それからかなり走ったのですが…一向に国道に出る雰囲気もなく…相変わらず携帯は圏外で…それどころか道幅もどんどん狭くなってきました…

友人はちょっと焦ってきたのか…無口になってきました… それを察し、気を紛らわせようとしたのか兄が…

兄「流石HIDは明るいな、8000ケルピーだから真っ白だし」

私「ハハハ」

私は心の中で…(兄よ分からないなら無理に喋らないでくれ… ケルピーじゃなくてケルビンだから、ケルピーは確かスコットランドかどっかの幻獣の名前ですから…そしてケルピーは車には付けれません…)

ですが友人はかなり焦っていたのか、兄の言葉にもスルーでした。

すると遂に、舗装の道は終わってしまい、砂利道になってしまいました…

兄「引き返した方が良いような気がする…」

友人「でもかなり走って来たぞ…引き返すだけでかなり時間がかかるぞ」

兄「じゃあこのまま走るか?」

友人「方向的にはこっちだし、そのうちどっかに繋がるだろ」

兄「そうだな、HIDに替えて明るいし8000ケルピーが付いてるし大丈夫だなw」(ケルピーは付いていません)

友人&私「……」

それから砂利道を走る事になりました。

辺りは真っ暗で、明かりは車のヘッドライトしかありません…どんどん心細くなってきたのですが…引き返そうとは言えず、私は後部座席に黙って乗っていました…

すると遠くから救急車のサイレンの音が聞こえ始めました…

兄「救急車っぽいな」

友人「多分救急車が国道走ってるんじゃないか?」

兄「って事は国道が近いって事か?」

友人「そうだな、多分もう少しで出れるよ」

ですが全然国道に出る気配もなく…それどころか道は悪くなる一方…道はどんどん狭くなり、ついには車一台分の道路幅しかなくなってしまいました…対向車がきたらアウトの状態、交わす所もなさそうな道でした。

しかしさっきよりも救急車のサイレンの音はハッキリ聞こえ始めてきました…

兄「まさか前から救急車来ないよな?前からきたら完全アウトだぞ」

友人「それはないだろ、こんな凸凹道救急車は走らないだろ」

ですが…当たらずとも遠からずで… サイレンの音が後ろの方から聞こえ始めてきたのです…

私「なんかサイレンの音が後ろから聞こえるような気がするんですけど…」

兄「まさかw、こんな道通らないだろw」

友人「いや…なんか後ろに赤い光が見えてきた…」

兄&私「マジで?」

私は後ろを見ると…確かに闇の中に、たまに赤い回転灯の明かりらしきものが見えてきました…

そして直ぐに後ろから車のヘッドライトと、赤い回転灯が見えてきたのです…しかもサイレンの音はどんどん近づいてきています…間違いなく救急車は後ろから来ていました…

友人&兄&私「マジかぁ!?」

兄「ちょっどうするよ?」

友人「どうするって、交わす所捜そう」

私「なんかどんどん救急車近づいて来るんですけど…」

友人「マジで?この悪路を俺60キロで走ってるんだぞ」

兄「救急車何キロで走ってるだよ?」

私「判んないけど、どんどん近づいてくるよ」

するとあっという間に、直ぐ後ろまで救急車が迫って来てました…しまいには後ろにピッタリと張り付いて、パッシングまでしてきたのです…

友人「パッシングされてもどうしようもないだろ? 交わす所も無いし、これ以上スピード上げたら危ないだろ!?」

この時で普通なら変な事に気が付くと思うのですが…なんせみんな焦っていたので変だとは思わなかったのです…

相変わらず悪路は続き、救急車は私達を煽るようにパッシングを連発してきました…もう友人は半分パニックになっており…いつもは冷静な兄でさえ、ちょっと焦っていたように見えました。私はもちろんパニックしてました(笑)

どの位経ったか判りませんが、救急車が突然後ろから、カマをほってきたのです…

私達は強い衝撃に襲われました。まさか救急車が突っ込んで来るとは思いません。

兄「ちょっ冗談じゃないぞ、救急車が事故起こしてどうする?」

私「もっとスピード上げて、またぶつかってくるよ!」

友人「分かってるけど、前が見えない、フロントガラスになんか付いてるんだよ」

見ると、いつの間にかフロントガラスのいたるところに、蝶のような蛾のような虫が付いていて、前が良く見えない状態でした…何回もワイパーで虫を払ったのですが…直ぐにフロントガラスは虫でいっぱいになってしまいます。

兄「ちょっと普通じゃないな…… とりあえず落ち着かないとダメかもしれん」

友人「こんな状態で落ち着ける訳ないだろ? どうするんだよ?」

兄「救急車がなんか変だな、今の救急車なら赤色灯はいたるところに付いてる筈なのに… 後ろの救急車は赤色灯は赤い回転灯が一個しか付いてないぞ」

友人「だから何だよ?」

兄「かなり古い救急車に見えないか?」

確かに兄に言われれば、赤色灯は一個しか付いておらず、今の救急車とはちょっと違うように見えました。ただ暗くて救急車の型等はハッキリと見えませんでした…

すると兄が、ワイパーで虫を払いながら、突然友人に向かって、

兄「ブレーキ!ブレーキ!ブレーキ!」

友人「何で?」

兄「バカ、あれが見えないのか? ヤバイぞこれは」

友人「何だよ?何も見えないぞ」

兄「いいからブレーキ踏めぇぇ~!」

そっ言って兄は運転席の方に身を乗り出し、ハンドルを右に無理矢理きりました…同時に友人もブレーキを思いっきり踏んだみたいで…凄い遠心力は掛りましたが、なんとか車は止まりました。

すると、気が付けば辺りは真っ暗で…良く見るとちょっとした広場にいました…そしていつの間にか救急車は消えていたのです…

ですが兄が無言で、あるところを指さしました。見ると5メートル位前、広場の一番奥に白いワゴン車のような車が、後ろをこっち側に向けて停まっていました。

後ろは普通のワゴン車ならハッチバックなのですが、その車は観音開きの二枚ドアが付いていて、開けっ放しになっていました。

近づいて見てみると、それはかなり古い救急車だという事が分かりました。サビサビだったのですが、横に赤いラインが入った白いワゴン車で、上には割れた赤い回転灯らしき物が一個ポツンと付いていました…

見た感じ完全に廃車で…放置されてる状態でした。

兄「あのまま止まらないで走ってたら、その救急車の後ろに頭から突っ込んでたぞ」

友人「マジで?虫で良く見えなかったけど、俺にはこんな救急車は見えなかったし、普通の砂利道の1本道にしか見えなかったぞ」

兄「だから落ち着けって言ったんだよ、焦ったら相手の思うつぼだ」

私「相手って?」

兄「よく解らんけど、普通の者じゃないだろうな...」

友人「マジかぁ、俺こういう体験初めてだわ」

兄「初体験だなw 初体験は救急車プレイかw、なかなかマニアックだなw」

友人「アホか!死ぬかと思ったわ」

兄「死ぬほどドキドキ初体験だなw」

友人「……」

私「ほっといていいですよ、多分しばらく初体験ネタで引っ張りますから」

友人「わかったよ...」

それから、直ぐにその広場を出て走ってきた道を戻りました…もうフロントガラスには虫は一匹も付いてはいませんでした。

すると5分もしないうちに舗装の道路に戻ってきたのです…

友人「なんかキツネに化かされた気分だな」

兄「キツネに化かされドキドキ救急車プレイで初体験だなw」

友人「...…」

私「...…」

兄「こんなシラケた状態も初体験だな」

私「ウソつくな!しょっちゅうだろ!」

それから結構迷いましたが、なんとか携帯の電波のある所まで戻ってきて、携帯のナビを頼りに友人宅まで戻りました。

友人宅に着き、友人の車の後ろを見てみると、救急車に突っ込まれた後があり、後ろのバンパーがグニャリと凹んでいました…

兄「初体験でオカマをほられるとはなかなかテクニシャンだな」

友人「殴っていいか?」

私「ご自由にどうぞ」

それから車は知り合いの板金屋さんに持って行ったそうです…なんか申し訳ないので修理費の半分は私達兄弟で出しました(泣)

そしてあれから、兄の友人はもう余りあの山はウロウロしないようにしてるそうです…

あの救急車は何だったのか? 何故救急車が追ってきたのか、何故フロントガラスに蝶のような虫が張り付いたのか、結局解る事は何一つありませんでした…

山には色々不思議な事があります、いつの間にか不思議な世界に迷い込んでるという事もありますので、皆さんもくれぐれも気をつけてくださいね。

終わり...…


2013年12月16日(月) 19:24
兄の弟 ◆-
※天通の投稿広場より掲載
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コメント

[2300] 七不思議2297さん
コメントありがとうございます

スラスラ読めますか。
そう言ってもらえると嬉しいです。

昔から作文等苦手で(笑)
人にものを伝える文を書くのが苦手なんですよ(笑)

よく職場でも、上司にもっとマシな報告書は作れないのか?
って怒られたんですけどね(笑)

また投稿したら読んでくれたら嬉しいです。
ありがとうございました。
[2299] 七不思議2295さん

私も虫は苦手ですよ(笑)
小学生の頃とか平気で素手でイモムシ等を掴んでいたのですが…
今は絶対無理ですね(笑)
小さいクモでもちょっと躊躇してしまいます(笑)

コメントありがとうございました。
また投稿した時読んでくれたら嬉しいです。
[2297]
臨場感あってハラハラしました。
兄の弟さんの長編、スラスラあっという間に読んでしまいますね。
お兄さん、かわいい^^;

[2295]
面白い!しかし、羊たちの沈黙観て以来蛾はまじでダメ…それまで平気だったのにw

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