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【SS】夢のない話/HN:いくゆみ

夢のない話/HN:いくゆみ


「オジサン誰?」

ベッドで寝ていた私は物音で目が覚めた。

オジサンが机の上にいる。

こういう言い方だと、かなり不気味な映像が思い浮かぶだろう。

芸能人などがテレビで見た事があると言っていたのを思い出した。

そう小さなオジサンである。

けっして、ちっちゃいおっさんではない。

ゆるキャラではない。

「オジサン、サンタさん?」

今日はクリスマスイブだった。

「そうだといえなくもない」

妙な言い回しだった。

「プレゼント頂戴!」

「これだからガキは嫌なんだよ、すぐに物を欲しがりやがって」

小さなオジサンは機嫌が悪そうだった。

「いいかガキ、知らない人から物を貰ってはいけませんって習わなかったのか?」

まさかサンタから説教されるとは思わなかった。


「しかもよぉ、こんな小さな俺が物を運べるとか持ってるとでも思ってんの?」

「魔法みたいのでパパパっと出すのかと…」

私は素直に答えた。

「そんな便利な世の中なら困る人なんかいねぇのよ、オジサンも楽出来るわ」

言われてみればそうである。

幼い私は納得した。

「そもそもサンタがプレゼント渡し歩いて何の特になるのよ、プレゼントを渡すのは親の役目だ」

夢も希望もない話である。

「俺たちは、そのプレゼントに幸せの魔法をかけてるんだ」

なんだか少しほっこりした。

サンタってやっぱりいるんだ。

「笑顔になる魔法をな」

良い話のはずなのに小さなオジサンのドヤ顔が少しイラっとした。

いつの間にか寝てしまったので現実なのか夢なのかは分からないがイラっした事は確かである。

merry X'mas

クリスマスイブとクリスマスを楽しくお過ごし下さい。
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