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【怖い話】苦狂日記 滅びの詩④/HN:忍冬

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平成23年11月14日(月)

また処分した陽子の日記が戻ってきた
シュレッダーで細かく切り刻んで、念入りに燃やしたというのに…
また綺麗な形になって玄関先に置いてあった
私頭おかしくなったのかしら?
薬なんてやってないのに…
それとも本当に陽子の呪いだというの?
処分しても戻ってくるなら、押入れの奥にでも隠しとくわ
私は念で人を殺せるのよ
こんな呪いなんかに負けないわ


・・・・・・・・・・・・・・

人間って恐ろしい生き物ですね。
自分の欲望を満たす為なら何だってできるのでしょうか?
しかも人前では平気な顔で生活してる。
バレなければ罪にはならない。
本当にそう思ってる人は沢山いるんでしょうね。

でも日記を処分しても戻ってくるというのは、なんなのでしょうか?
本当に陽子さんの呪いなのでしょうか?
人を呪わば穴二つ…
結果二人とも亡くなってる訳ですから、これが呪いだとしたら成功したのでしょう。
でも本当に強い念や呪いで人を殺すことなど可能なのでしょうか?

昔から五寸釘を藁人形に打ち付ける呪いの方法が有名ですが…
あれはどういう意味で藁人形になったのでしょうか?
そして何故五寸釘なのでしょうか?
私はよくわかりませんが、いずれにしろ強い恨みの念が呪いには必用なのでしょう…
呪いって人の念そのものかもしれませんね。

そして呪いってやる方も苦しいからやるんだろうし、その姿はもう狂人そのものなのでしょう…
呪いって苦しくて、狂しいものなんでしょうね…

陽子さんの念は凄い強いものだったのかもしれません。
時折、朱美の日記に呪いのように書かれた詩がありました。
そして、朱美はこれが原因か判りませんが、苦しみ狂っていったのです…


―村瀬朱美の日記―

『哀れな心…
時の流れは早く簡単に忘れ去られる
もがきあがいてもとどかない…
歪んだ時間は黒い灰に紛れ人々を盲目に誘う
誇りを被った人々の心
払っても直ぐに汚れてしまう愚かな常識
どれだけ血が流れれば…
どれだけ涙を流せば
振り向いてくれますか?
望むなら夢を棄てましょうか?
それとも太陽でも掴んでみせましょうか?
人々は自分を暗号化し
時代に浸透させ生きていく
そのまま消えて無くなるというのに…
敷かれたレールの上で洗脳され
叫び声も聞こえなくなる
そんな時代は楽しいですか?
本当の自分でいられますか?
それでも時は暗号化を望んでいるというのですか?
何も変わらない
心を失っても…
自分を失っても…』


平成23年12月17日(土)

また勝手に詩のようなものが書かれていた
しかも今回は意味がわからない
これが陽子の詩だとするなら、世間への訴え?
アホらしい…
陽子は時代の流れについていけなかったのよ
ただの世間知らずの敗者
どんなに泣こうが、叫ぼうがあなたの声はもう届かないわ…


平成24年2月10日(金)

最近先生の様子がおかしい…
私を避けてる?
まさかね…


平成24年3月20日(火)

最近本当に源教の様子がおかしい…
先生もあまり会ってくれなくなった
気のせい?かな…
多分気のせい
私は先生の切り札
源教の隠し球


・・・・・・・・・・・・・・

人を殺しておいて、平然と生活を送ることって可能なのでしょうか?
日記や、一緒に過ごした時間から朱美の人生の全ては知ることはできませんが、育ってきた環境、不思議な力、そしてその力を利用しようとした人達のせいで、彼女は変わっていったのではないでしょうか?
もし一つでも欠けていたなら別の人生があったのかもしれません。

これが彼女の運命だったのでしょうか?
日記には彼女が利用され、恐れられ、最後には誰からも救いの手が差し伸べられなくなる姿が綴られていました。
それはとても悲しく、辛く、寂しいものだったと思います。
自業自得だったのかもしれません。

彼女の日記には、誰にも相談などできない辛さが書き記されていました。


―村瀬朱美の日記―

『私は今十字架にかけられ裁きの時を待っている
ねぇ……私は何か悪いことをしたかしら?
貴女は虚構と偽りの仮面を被り
人に寄生する
もう戻れないと解っていながらも…
でもそれは貴女が望んだこと
見て今の自分を…
醜悪なその素顔は満足感に満たされ
足元には骸が転がっているの
まだ楽しむつもり?
仮面を脱いでみなさいよ
脱げないなら私が脱がせてあげる
素顔で見る世界は素敵で残酷なもの
遠慮なんていらないわ
思いっきり苦しみの時間を楽しみなさい』


平成24年6月3日(日)

また不気味な詩が…
今度は私を呪うつもり?
冗談じゃないわ
あなたが世間知らずだから、あなたがバカだから騙されたんじゃない…
呪うなら自分のバカさ加減を呪いなさいよ


平成24年6月21日(木)

最近、陽子の存在を感じる
突然アーちゃんと呼ぶ声が聞こえたり、日記を書いていると日記帳の上に、黒い長い髪が落ちてくる
払ってもまた落ちてくる

私の髪は茶色く染めてあるし、長さも違う…
しかもアーちゃんなんて呼ぶのは、あの親子以外いなかった…
近くに陽子達がいるとでもいうの?


平成24年7月3日(火)

今日、先生からある老人夫婦を紹介された
今度はこの夫婦から金を取るつもりらしい…
いつも実行するのは私
先生は源教の顔、手を汚すのは私達裏方の人間
最近、先生の傍らに女がいる
あれは誰?
最近よそよそしいのはその為?
私には飽きたってこと?
いいわ…
誰であろうと私の幸せを邪魔するなら、潰してあげる


平成24年7月30日(月)

最近疲れてる?
たまに幻覚を見る
これは陽子の呪い?
どっちにしろ最近ハードな毎日だったから、どこかで少し休暇をとろうかな…


平成24年8月14日(火)

久しぶりに日記を書く
入院してた
私が倒れて入院なんてね…
結局、過労と診断されたけど、医者もハッキリした原因はわからないみたい
確かに色々あって疲れてた
入院中、お母さんがお見舞いに来てくれたのは嬉しかった
考えたら、私のことを本気で心配してくれたのは、お母さんと絵理子くらいしかいなかったような気がする…
しばらく仕事は休もうと思う


平成24年9月20日(木)

考えたらもう、後戻りできないところまで来てしまってるのね…
陽子達を死に追いやり、沢山の人を騙し、幸せを奪ってきた
神になったつもりだったのかしら?
どちらかと言えば悪魔の方かもね…
でももう後戻りはできない
私の幸せの為
もう誰にも相談なんてできない


・・・・・・・・・・・・・・

彼女の幸せとは何だったのでしょうか?
お金でしょうか?
それとも別のものでしょうか?
誰にも相談できないことを抱えて、いつも何かに怯えて生きる。
これが彼女の求めた幸せなのでしょうか?

私には理解できませんが、彼女には彼女の考えがあったのでしょう。

私は普通の生活で充分幸せだと思います。
特に主人が難病に侵され、ほとんど寝たきりの状態になってしまった今、本当にそう思います。
普通って幸せなんです。
普通に生きられることが…

朱美も学生の時はそう思ってたかもしれません。
よく、普通っていいなぁ……
普通の家庭に産まれたかった、と言っていましたから……

普通って難しいものなのかもしれませんね。
普通を保つ大変さ……
私には解るような気がします。

人は欲望の塊…
弱い生き物です。
普通を簡単に壊してしまう…
そして後悔する。
戻らない普通に…
戻らない時間に…

平凡な生活を求めていた朱美は、どこにいってしまったのでしょうか?
日記の中の彼女は、普通とはかけ離れた生活を送っています。


―村瀬朱美の日記―

『その目 その顔 その心 その存在
全てが憎い
涙を流して喜ぶでしょうね…
丁寧にじっくりと汚した私は憐れでしょう
平凡という名の小さな夢が、叶うと勘違いしてた私は無様でしょう
今直ぐその心臓を喰い千切って私を浄化したいわ

貴女の心から生まれた私の意志は
餓鬼そのもの
恐怖を喰らっても喰らっても
満足できないの
どこから殺してやろうかしら?

不快な痛みを奏でる様を
心ゆくまで味わってあげる
狂気の深い海に落ちていく様を
心ゆくまで味わってあげる
それでも満足できないわ
貴女の心が餓鬼そのものだから……』


平成24年10月20日(土)

また詩…いい加減にして
あなたが死んでもう一年くらい経つのよ
もう諦めて、あなたが敗者で、私が勝者
弱肉強食って言うでしょ
あなたは人生の敗者なのよ

最近本当に幻覚と幻聴がする
疲れてる訳じゃないのに…
しかも先生はあの女にべったり
私はどうでもいいの?
イライラする…
私は先生の為、源教に尽くしてきたじゃない


平成24年11月30日(金)

ついに陽子達の遺体が発見されてしまった
自殺で処理されたから良かったけど、さすがにドキドキした
自分が殺した人達の葬儀に出席するって不思議な気分
葬儀の最中、陽子達を何度も見たような気がする


平成24年12月3日(月)

先生に遺体が発見されたことを報告したら、興味がない返事をされた
その件は全部お前に任せたはずだ、だって…
金さえ手に入れば後は人任せ?
あの女は今日も先生の近くにいた…
でもあの女…
何処かで見たことがある…
誰だっけ?思い出せない…


平成24年12月31日(月)

今年ももう終わり
色々あった一年、結構大変だった

最近、幻覚と幻聴に加え、頭痛と目眩がしてきた…
人がいないのに、家の中に人の気配を感じる
悪夢に魘されることも多くなった
首を絞められる夢、自分の体が腐っていく夢、八つ裂きにされる夢
どれも怖くて不気味
陽子達の呪いが私を侵食してきたのかしら?


平成25年2月1日(金)

老人夫婦から、かなりのお金を奪った
また殺せと言ってきた…
口で言うのは簡単
殺す方の身にもなってほしいわ


平成25年2月10日(日)

先生が薬をくれた
栄養剤みたいな物だと言っていた
最近の私を見て、心配してくれたみたい
やっぱり私のことを思ってくれていたんだ
少し元気がでた
やっぱり先生の薬は効く
今なら何でもできそうな気がする…
幻覚も幻聴もない
頭痛も目眩もなくなった
久しぶりに体調が良好だ


平成25年3月1日(木)

家を建てることにした
私のマイホーム…
お金はある、豪邸を建ててやる
新しい家で優雅な暮らし
信治に保険をかけて殺し、家の支払いに回そうかな(笑)


平成25年3月19日(火)

押入れの中にあった、陽子の日記の位置がずれていた
信治に聞くと、息子の信昭じゃないのか?と言っていた
どうやら、新築の家を建てる前に、家に残ってる信昭の私物を自分のアパートに持っていけと言ったらしい…
もし、信昭が陽子の日記を見ていたら大変なことになる…
なんとかしなければ…


平成25年3月22日(金)

信昭のアパートに行ってきた
信昭は私の顔を見た途端、挙動不審になった
やはり怪しい
陽子の日記を見た可能性がある
もし見ていたとしたら…
警察に出される前になんとかしなければ…


平成25年3月28日(木)

久しぶりに力を使った
意識を集中し、強い念を信昭の所に送った
やはり信昭が陽子の日記を見ていたことが分かった
しかもデジカメでその内容を写したことも分かった
なんとかしなければ…
次に念を飛ばす時
一気にやってしまわなければ…


平成25年4月2日(火)

日記のデータが入ってた信昭のPCと、デジカメを意識を飛ばし、念の力で壊さしてもらった
これで信昭の方は大丈夫だろうか?
意識を飛ばした時、見慣れない男が信昭と一緒に日記を見ていた
信昭の友人か?
こいつも調べてなんとかしなければ…
こんなことになるなら、信昭がまだこっちの家に居る時に、洗脳しておくべきだった
日記のデータがなくなったからといって安心はできない
やはり信昭をだまらせるか…


平成25年4月4日(木)

信昭に薬を栄養剤と言って飲ました
何の変哲もないネックレスをパワーのある御守りと言って渡した
後は狂っていくのを待つだけ…
問題は信昭と一緒にPCを見ていたあの男…
今度信昭に会った時、それとなく聞いてみるか
あと一応、信昭をセミナーに出席させよう


平成25年4月6日(土)

今日、高校の時の同窓会があった
皆、オジサンとオバサンになってた…
絵理子に久しぶりに会えた
絵理子は何も変わってない…
逆に私が変わり過ぎたのか…
楽しかった
久しぶりに笑った
あともう一つわかったことがあった
あの女…優花だった…
まさか高校の同級生が、先生の新しい女だったとはね…
どうりで何処かで見たと思った訳ね
すっかり変わってしまっていたから判らなかったわ…


・・・・・・・・・・・・・・


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