優良記事紹介ヘッドライン    感謝アンテナ様【 にゃんてな!


【怖い話】苦狂日記 滅びの詩③/HN:忍冬

<<前回に戻る

―村瀬朱美の日記―

平成22年7月2日(金)

信治と中心人物になってる人間を数名潰せば、自然と解散しそう
しかし私達のことを狂信者と言うわりには、あなた達のやってることも第三者から見たら、十分狂気じみてるじゃない
あなた達も同じ、同類よ


平成22年7月19日(月)

今日は信治の妹、井上陽子の家に行ってきた
義理の妹が11歳年上ってなんか変な感じ
むこうも気を使ってるのが凄くわかる
でも可哀想だわ
旦那が交通事故で他界し、娘が難病なんて…
大変なんでしょうね


平成22年7月29日(木)

久しぶりに源教に顔を出した
仕事と源教と被害者の会、全部こなすのは大変
でも幸せの為、源教の理想の為、頑張らなくては

先生は陽子を入信させるつもりらしい
陽子を入信させてどうするつもり?
被害者の会代表の妹なのに、入信する訳ないじゃない…
何が目的なんだろう?
金だろうか?
それとも信治を精神的に追い詰める為?


平成22年8月15日(日)

川島さんと戸園さんが狂って入院した
信治も大分薬でおかしくなってきている
私の言うことは何でも聞く奴隷のよう
人ってこんなにも変わってしまうのね、笑える
被害者の会もあと少しね


平成22年9月14日(火)

陽子の所に行ってきた
年上の妹、何回会っても変な気分
私のことをアーちゃんと呼んで慕ってくれるのは嬉しいけど
好きで信治と結婚した訳じゃないから、複雑な気持ち


平成22年9月22日(水)

陽子も夏美もとってもいい人
夏美は難病で可哀想
でもそれが運命ってやつだと思う
誰も運命から逃れることはできないのよ
源教の為、あなた達にはさらに辛い人生を送ってもらうわ
運命と思ってあきらめて
これも先生と私の為


・・・・・・・・・・・・・・

朱美は何を思い、何を考え、水明源教に身を置いていたのでしょうか?
彼女は先生と呼ばれる人に薬をもらい、それを使ったり、彼女の不思議な力で、信治さんや被害者の会の人達を洗脳し、狂わしていってるようでした。
いったい先生から渡される薬という物はどのような物だったのでしょうか?
しかも義理の妹の陽子さんや、姪にあたる夏美さんまで、源教の為に洗脳するつもりだったみたいです。

日記には難病に苦しむ親子を、あの手この手で騙し、お金を巻き上げる様子が記されていました。

そして朱美から送られてきた荷物の中には、陽子さんの日記も入っていたのです。
その内容は凄まじいもので、苦狂の人生が綴られていました。
日記は陽子さんの夫、雅次さんの死から書いているようで。娘さんの難病のこと、アーちゃんなる人物、これは朱美でしょう…
その朱美に騙されて、怪しい健康器具の体験会場に連れて行かされ、高額の物を買わされたり。
水明源教に難病が治ると言って入信させられ、妙な物を売り付けられたり、挙げ句の果てには薬物を使い、まともな思考を奪い、餓死に追い込まれたということが克明に記されてあったのです。

そして陽子さんの日記に一つ不思議なものが記されていました。
それは詩です。
詩は時々書いていたようで、彼女の心理状態等を表していたのでしょう。
一見ただの詩なのですが、最後に記してあった詩に見覚えがありました。
それは朱美の日記にも書いてあったのです。

詩は二人の日記の同じ日付に記されていました。
平成23年10月15日(土)です。
陽子さんが最後に書いた日記の一日前に書かれたものでした。
多分彼女は自分の死を予感して、書き残した詩なのでしょう。
陽子さんの恨みや、苦しみを表しているようでした。

その詩が朱美の日記にも…
しかも同じ日付に書かれているのです…

朱美は自分では詩など書いていないと、自分の日記に書いています。
よく見ると、二つの詩は筆跡もよく似ていて、まるで陽子さんが直接、朱美の日記に詩を書いた、そんな感じに見えるのです。

しかしそれはどう考えても無理だということがわかりました。
その頃の陽子さんは、餓死する直前の状態で、家から出るどころか、自分の身の回りのこともまともにできない状態だったみたいだからです。

じゃあどうやって、朱美の日記に陽子さんの書いた詩を記したか…
考えても解りませんでした。

まるで陽子さんの恨みの強い念が、朱美の日記に呪いのように書き記した。
そんな風にしか思えてなりません。

しかし陽子さんの行動にも一つ疑問がありました。
それは何故、水明源教に入信したかということです。
娘が難病に侵され、藁にもすがる気持ちだったというのはわかります。
ですが、実の兄が被害者の会代表をしてる宗教に入るでしょうか?
朱美の日記には、陽子親子を水明源教に入信させたと記してありました。
この親子が水明源教に入信したのは間違いないようです。
しかし、陽子さんの日記には、水明源教の文字は一文字も記されてはいませんでした。
代わりに記されていたのは真輪光教会という文字です。

確か朱美は同窓会の時こう言ってました。
宗教の名前が変わったと…

もしかしたら陽子さんは、真輪光教会を元水明源教だと気付かずに入信したのではないでしょうか?

何故宗教の名前を変えたのか…
その頃の事も朱美の日記に記されていました。


―村瀬朱美の日記―


平成22年9月30日(木)

今日は記念日です
ついに水明源教被害者の会を解散させました
主要メンバーがほとんど狂ってしまったからね
なんぼ先生の力が入っているとはいえ、薬の効果って凄いね
自分で使ってて恐ろしくなる

これで信治との結婚生活も終わりかな…
でももう少し楽しむのもいいかも…
陽子のこともあるしね

平成22年10月11日(月)

先生が源教の名前を変えたいと言ってきた。
やはり被害者の会が解散したとはいえ、悪いイメージが残ってるからだろう
どんな名前になるんだろう?
私は水明源教って名前が、馴染みがあって好きなんだけどな


平成22年10月17日(日)

新しい名前が決まった
名前は真輪光教会
やっぱり私は水明源教の方が好きだな
先生はこれで活動しやすくなると言ってたけど…


平成22年11月18日(木)

陽子達の面倒を見るのがダルくなってきた
なんぼ源教や先生や私の為と言っても、さすがに疲れてくる


平成22年12月22日(水)

いい加減にしてほしい
何でもかんでも私に頼ってくる
たまには自分達で何とかしようと思わないの?この親子は…
私だって忙しいし、私はあなた達の介護師じゃないのよ。
早く源教に入信させて、ケツの毛までむしり取ればいいのに…
先生は、もう少しまともな判断ができなくなってからって言ってるけど…
もう陽子は娘の為ならいくらでもお金を出すわよ


・・・・・・・・・・・・・・

難病というものは本当に大変なんです。
私の夫も数年前に難病と診断されました。
それでも何年かは頑張って働いていましたが、去年あたりから色々な症状がでてきて、入退院を繰り返すようになってしまい、今ではほとんど寝たきりになってしまいました。

夫を見てると本当に辛くなってきます。
今の日本の医療では治せないのです。
ただ毎日、症状を抑える薬を飲み、苦痛に耐えるだけ…
そんな夫を見てるとたまに涙が出てきます。

藁にもすがりたい親子の気持ち、私には痛いほど解ります。
それを利用しようとする水明源教や朱美を許せません。

しかし、昔はこんな人ではなかったはず…
朱美は人の痛みがわかる人でした。
何故こんなにも変わってしまったのでしょう?
水明源教で何があったのでしょう?
この頃の日記を見ると、朱美も水明源教はただのカルト宗教、信者からあの手この手で、金を巻き上げるだけの集団で、一生懸命信心しても何の御利益がないということは解っていたはずです。

でも彼女は辞めなかった…
水明源教での立場、お金の力、それが朱美を狂わしていったのではないでしょうか?
この頃の朱美は狂人にしか見えません。

そしてその、人とは思えない行動も、彼女は日記に細かく記してありました。


―村瀬朱美の日記―

平成23年2月9日(水)

ようやく陽子達を源教に入信させた
陽子は完全に先生の言うことを信じきってるみたい…
アホね…これからもっと辛い人生が待ってることだとも知らずに…
恨むなら自分のバカさ加減を恨みなさい
騙される方が悪いのよ


平成23年3月15日(火)

陽子達は熱心に信仰してる
娘の為ならいくらでもお金を出すし、真輪光教会が元水明源教だとは気付いてないみたい
娘の体のことでいっぱいっぱいで、そんなの気にならないって感じね…
でもこんなに大事にされてる夏美は、ある意味幸せなのかもね…


平成23年4月20日(水)

先生が陽子にあの薬を売っていた
ついに仕留める気ね
あの薬を使ったらなかなか元には戻れない…
正確にはあの薬の快感を忘れられなくなる
先生の力は偉大なのよ…


平成23年4月27日(水)

先生の洗脳が始まった
外出禁止命令
これで陽子親子も終わり…
あとは、様子を見に行くふりをして、少しずつ追い込むだけ…


平成23年6月10日(金)

大分弱ってきてるみたい
ほとんど親子は寝たきりの状態
家の合鍵を預かった
そろそろお金をいただきましょうか


平成23年7月22日(金)

意外と時間がかかった
でもようやく銀行のカードを預かったし、通帳がある場所も教えてもらった

身の回りのことをやってあげると感謝してくる
笑える…
そんな動けない体にしたのは私と、あなたが一生懸命信仰してる真輪光教会だというのに…


平成23年8月28日(日)

長かった…陽子親子を介護して数ヶ月
本当に大変だった
でもそれも今日で終わり
親子は薬ですっかり狂ってしまったし、まともな判断もできなくなってる
しかも寝たきりの状態、近所にも助けを求めに行けないでしょうね
あとは私がセミナーでしばらく来れないと言って放置し、死ぬのを待つだけ…


平成23年9月13日(火)

陽子親子から開放されて、大分気が楽になったけど、信治のことをどうしていいかわからなくなってきた…
陽子達が死んだら離婚してサヨナラするのもいいんだけど…
信治に保険をかけてどうにかしてしまうのが一番安全かもね。
とりあえずは生かさず殺さずね…
その前に陽子達が死んだら、自殺に見せかける為にもうひと頑張りしないと…
三ヶ月位放置したら、死んでるかしら?
たまに見に行かないとね。


・・・・・・・・・・・・・・

人を殺したり、人を死に追い込むとは、どのような気持ちなのでしょうか?
どう考えても、普通の人間の行動とは思えません。

そんなにお金って大事でしょうか?
お金で幸せは買えないと言います。
しかし、お金があれば幸せを逃さないとも…

私にはお金より大事なものはいっぱいあると思います。お金の為に人生を狂わせたくはないのです。
お金というものは、麻薬よりも強いドラッグなのではないでしょうか?
お金にトリップしてる人は沢山います…
お金の魔力、快感に取り憑かれたらなかなか抜け出せません。
その中毒性は恐ろしいものです。
人を殺すことにも、何の躊躇もないのですから…
しかも自殺に見せかけてまで…
恐ろしいことです。

自殺に見せかける方法も日記に記されてありました。
そしてこの頃から、陽子さんの詩と思われるものが、朱美の日記にも書かれるようになっていったのです。
最初に詩が書かれたのは、10月15日のあの詩です。


―村瀬朱美の日記―

平成23年10月3日(月)

放置してからもう少しで一ヶ月、そろそろ様子を見に行こうかな…
何回か陽子から電話がきてたけど、確か8月から電話料払ってないから、もうとっくに電話は停まってるはず


平成23年10月4日(火)

まだ生きてた
夏美は生きてるかわからないけど…
陽子の助けを求める声がかすかに聞こえた
多分もう少しね
あとはあの家に人が近づかなければいいけど


平成23年10月15日(土)

これは何?
知らないうちに日記が書かれてる
信治のイタズラ?かな…
しかもこんな悪趣味な詩みたいなもの…
勝手に日記に書くなんて
勝手に日記を見るなんて…


平成23年10月29日(金)

親子は死んでいた
家に入ると変な臭いがした
人間の身体というのは意外と早く腐るのね
とりあえずホームセンターで、ビニールシートとビニールテープを買って目張りしたけど、あれで大丈夫かしら?
直ぐに遺体が発見されると面倒なことになる
臭いが服につきそうで最悪だったけど、臭い遺体を引きずって首に電気コードを巻き付けドアノブにかけた
あと、夏美はほとんど寝たきりだったので、あのまま放置してても大丈夫だろう
夏美に処方されてた睡眠薬も、二人の枕元に置いてきたし…
多分大丈夫だろう…

自殺に見せかける為に遺書を書こうとしてたら、陽子の日記を見つけた
こんなもの警察に発見されたら冗談じゃない
私や源教のことがしっかり書かれてる
中を見ると遺書に使えそうな部分があったから、切って置いてきた
とりあえず日記は持って帰ってきたが、この日記も早く処分した方がよさそうね


平成23年10月31日(月)

日記は近くの山へ行って燃やしてきた
考えたら遺体が発見されて、餓死として調べられたら面倒
明日ある程度の食料と現金を置いてこようと思う
これで誰も餓死とは思わないだろう


平成23年11月8日(火)

処分したはずの日記が玄関先に置いてあった
どういうこと?ちゃんと燃やして無くなるのを、この目で確認したというのに…
しかもあの10月15日に書かれていた詩…
陽子の日記の同じ日付にも書いてあった
意味がわからない
陽子が私の日記に書いたとでもいうの?
陽子の呪いとでもいうの?

続く


>>続きを読む
関連記事
0件の投稿・反響コメントを見る

┏みんなに広める┓
ぜひ反響をお寄せください↓投稿者さんのやる気が跳ねあがります
Loading...

コメント

この記事に投稿


※天通の発信ポリシー

人気記事紹介    感謝アンテナ様【 P!アンテナ にゃんてな!
*おすすめタグ*

あなたに縁のある投稿
アクセスカウンター
天通イベント棚
★おすすめ本2選

★おすすめサイト2選
スピリチュアリズム 天門庵