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【怖い話】叔父の葬式へ行ってきたのだが…/HN:ハバカリモウセン

叔父の葬式へ行ってきたのだが…/HN:ハバカリモウセン


父方の親戚、叔父なんだが…
投資系の詐欺にやられて尻の毛まで毟り取られてな、奥さん子供残して自殺した。

通夜と葬儀に出るため、教えてもらった斎場へ行った訳だが…
斎場ってだけでおかしいと思ったんだ。

親父の一族は、明治辺りに某県のど田舎へ移り住んで集落を作り新田を開いてな。
地名に初代本家の名が付けられてるんだわ。
戦後まで豪農として名をふるって、本家だの分家だのと古いしきたりが根強く残ってる。
親父は分家のひとつの次男坊、叔父は末弟で可愛がられていたから親に土地を分けてもらって独立し、そこに家を建て奥さん子供と住み暮らしてたんだ。

話が逸れたな。普通、一族の葬儀となると自宅葬で本家が取り仕切り、分家を顎で使ってやるものなんだ。
坊さんは集落にある寺で一族全員が檀家で墓もそこ。親父も俺も死んだらそこへ入る予定。
なんだが、喪主の奥さんが何を考えてんだか、一切合財を葬儀屋に任せちまったんだと。
なもんで本家の面目丸潰れな訳よ。

一族から自殺者なんか出してしまったことで、奥さんが遠慮してしまったんだとか、
伯父やその両親、祖父さん祖母さんがとりなして、墓はダメだったが坊さんは出してもらえることになったんだと。寺には本家の血が入ってるから言いなりなんだわ。
でまあ、異例中の異例な葬儀になった。

斎場へ着くと喪主より先に本家へ挨拶よ。両親の尻について分家の連中にもど~もど~もやってきた。
それを経てやっと叔父さんへ線香あげたんだが…
遺体が凄い状態だったらしくて通夜なのに、蓋がされちまっててな、
死化粧とか、飛び出した舌を切断して口を縫うくらいじゃ済まなかったみたいで、
蓋は釘で打ち付けられて対面することができなかった。

棺の脇に座る奥さんはまだ若いはずなんだが、やつれて一気に十歳も年を食ったみたいになって、両親が話し掛けてもまともに返事ができなくて、気を病んでんのかブツブツなんか呟いてる。
子供は小学五年生の女の子で暗い顔して奥さんの横で微動だにせず座ってる。
その周りを葬儀屋がせわしなく働いてる。
親族は手持ち無沙汰で、壁際にいくつかの集団作って世間話。
坊さんがやってきて通夜が始まった。


読経の間な、なんかずっとカリカリと木を引っ掻くような音がするんだよ。
どこから?前から…間違えなく棺から…
蓋を内側から爪で掻き毟ってる…としか…
親族も葬儀屋も誰だって叔父が生き返ったなんて思わない。
で、ガン無視する暗黙の了解…

死に方が死に方だから確実に死んでるし、読経止めてまで確かめたい奴ゼロだ。
坊さんもなんか経を読むスピード上がってるし。
全員、顔を引き攣らせて背中に嫌な汗かいてるみたいな中、にやにや?
奥さん子供だけが、何がおかしいのか凄い笑みを顔に刻みつかせていた。
それ以外はおかしなことはなく通夜は終了。

ただなあ、俺や両親みたく泊まりがけで来た親族…
斎場で…遺体の傍らに布団敷いて寝ることになったんだが…
遠くてもホテルに部屋取っておくんだったと後悔したよ。
明かりを落として寝てると、真っ暗闇の中、床を伝って棺から、カリカリ引っ掻く…例の音が聞こえてくるんだ。

それはもう我慢できないからと、頼んで先に葬儀をあげる部屋へ棺を先に移してもらうことになった。
こういう例は、以前から結構な数ありますよと、葬儀屋は言っていた。
ほとんど眠れないまま、朝が来た。

葬儀は11時から、坊さんが三人きた。
本山から急遽呼んだのだとか。
夜中、何者かが棺の蓋を開けたとか、葬儀屋がひそひそやってるのを聞いた。
打ち付けられてた釘が外され、仏さんの無理矢理組まされた手、揃えられた足は目立たないよう紐で縛られてたのも解かれてたとか…
遺体が盗まれた訳でもなく、普通じゃなくなってる奥さんがやったのだろうと言うことで…

時間になったので葬儀が始まった。
棺は元通りになって刺繍の入った白い布がかけられ、花輪や生花が祭壇に飾られて普通の葬式に一応見える。
でも、親族の葬式で坊さん三人は違和感がある。
数は増えた坊さん達、それでもなんか焦ってるのか…
無理矢理力で押さえ込もうとするようなハイスピード読経。
対抗するみたいに棺の中のカリカリ音が大きくなってくし。

焼香ん時な、喪主の奥さん見たんだがすげえ嬉しそうに…昨夜以上に笑ってた。
狂っているとしか思えんくらいな、娘と二人で笑ってるんだ。
もうなんか我慢大会みたいな葬式だったよ。逃げたら負け的な。
途中で席を外した親族が何人もいた。
親父も最後までいない方が良いかもしれんて、焼香から戻ってきて俺とお袋にそっと言った。親父にすれば実の弟の葬儀なんだけどな。

全員の焼香が終わって坊さんが挨拶した。
なんか、やれることはやったとか最善は尽くしたとか、患者を死なせた医者の言い訳けみたいなことを言ってた。
葬儀屋のスタッフな、裏方は知らんが進行役の女性…酷い顔色してるし、俺等親族だってどん引きだっつうのに…
奥さんと子供だけ、いまにもハレルヤでも歌い出しそうなくらいの上機嫌。
んで、遺体を焼き場へ運ぶんだが、棺は蓋が閉じられてるから、遺体と別れの挨拶も、棺内を花で飾ることも無しで見送った。

仏さんを焼き終えて納骨の儀になり、親族一同が部屋に集められた。
専用のストレッチャー上にあった遺骨な、突風が巻き起こって、勝手に開いたドアから全部攫って持っていっちまった。
奥さんと子供から歓声が沸き上がった。
坊さん三人は茫然自失の体で、俺達親族は皆、腰を抜かして床の上にへたり込んじまったよ。

「あいつらを地獄へ落としてやって」
突風が出て行ったドアに向かって奥さんが叫んでる。お父さんがんばれと娘も叫んでた。

我慢の限界。精進落としまでなんかいられん、すぐ帰るぞって両親。
俺だってこんなところに一秒だっていたくない。
髪や礼服についた遺骨の粉を手で払い落とし、引き物なんか待合室に置いてっちまえって、
奥さん子供の笑い声を背に俺と両親は斎場を後にした。

その後のことは両親も俺も努めて聞かないようにしている。
葬式で経をあげてくれた坊さん全員が、それから何日もしない内に死んでるとか、絶対ヤバイし。

ただなあ、本家と分家で葬式が最近、頻繁にあるんだよな。
今回は従兄弟だし、両親に任せっきりはできないから…
俺も出なくちゃならんのだけど…



2014年11月29日(土) 20:15
ハバカリモウセン ◆3nE9kigs
※天通の投稿広場より掲載
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コメント

[5334]
坊さんは成仏させようとしたから攻撃したとか。
寺の坊さんが死んで邪魔がなくなったから集落への攻撃がはじまったとか
それだと集落の人間を最初から祟る気だったということになるな。
奥さんがあいつらと言ったことと矛盾することになるか。そこに本家分家いたのだから、普通ならこいつら言うもんな。
[5333]
坊さんじゃなくて、が言いたいのよ。何で?て違和感あるじゃん…
[5332]
↓最後に本家と分家で葬式が頻繁てあるけど?
[5331]
随分良くなったね。実話なら仕方ないが、死ぬのは坊さんじゃなくて本家の人間が立て続けにの方が俺的には好きかも。
[5329]
たぶん騙した奴らへの復讐で成仏する道を選ばなかったんだろうが かりに復讐が叶っても終わりなき祟りを続けてそうだ
[5326] あいつらって
詐欺の人かな?
それとも

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